履歴書の書き方(準備編)
履歴書の選び方や書き方など、履歴書作成の準備についてまとめました。
色々な種類の履歴書があり、どれを選べばよいかわからない。買ってみたけど書きにくい項目がある。などの疑問や困りごとを解決するほか、手書きとパソコンのどちらで履歴書を書いたらよいかを決めるヒントになると思います。
もくじ
応募書類の目的
応募書類を作る目的をハッキリさせる事で書き方や注意するポイントがわかります。
履歴書作成の目的は書類選考を通過することだと考えましょう。書き方に迷った時はこの目的を思い出して判断して下さい。
書類選考がない場合でも面接の下準備となるので書類をしっかりと作ることをオススメします。
応募書類の種類と履歴書の役割
一般的に応募に求めらる書類は履歴書と職務経歴書です。
応募書類を郵送する場合は、ビジネス上の慣習として添え状(カバーレター)をつけて送ります。
これら複数ある応募書類の中で履歴書は応募者の基本情報や概要を示す書類です。
書類選考を通過するためのポイントは「減点されない書き方」をすることです。
自由度の高い職務経歴書と比較して履歴書は一定のフォーマットがあり、書き方のルールがあります。
面接官は履歴書で基本的な情報に加え、ビジネス上の一般常識を備えているかを履歴書から読みとっていきます。
就職活動にゼッタイの正解はありませんが、履歴書には暗黙的な事も含めて書き方のルールがあり、最もフォーマルな書類と言えます。
知らずにルールを外れると面接官からビジネス上の常識が無いと判断されかねません。
ビジネス上のルールをしっかりと守って丁寧に作る事が最も重要なポイントです。
履歴書の選び方
履歴書のサイズはA4かB5か
A4(A3の2つ折り)をオススメします。
職務経歴書や添え状も含めてサイズを統一したほうが良いでしょう。
多くのビジネス書類はA4サイズなので採用担当者がファイルやコピーする際に扱いやすいメリットがあります。
A4で2枚とせずA3の2つ折りとする理由は減点されるリスクが最も少ないからです。
ネットショップや書店などで売っている履歴書も2つ折りタイプがほとんどです。
履歴書を30種以上売っている書店で確認したところA4サイズで2枚1組の履歴書も2種類売っていましたが少数派です。
一般的な、A3の2つ折りでやや厚めの紙の履歴書がベターです。
パソコンで自作した場合もできるだけA3の厚めの紙に印刷しましょう。コピー用紙の厚さだと安っぽい、簡易的な印象を与えるリスクがあります。
コンビニでのA3プリントは普通紙なので履歴書としては薄い紙になります。
市販の印刷用紙でA4プリンタでもA3サイズにプリントできる用紙(例:Amazonにリンク)も販売していますので、自宅のプリンタを活用したい方にはおすすめです。
履歴書のサイズについて公的機関による企業への調査結果
ハローワーク旭川の調査
ハローワークの施設関西就職サポートセンター(現ハローワークプラザ難波)発刊のガイドブック
どちらも調査時期が古いのですが、A3版が好まれている点は共通しています。
現在はよりAサイズ版が一般的になっていると考えてよいでしょう。
履歴書のフォーマット
様々なフォーマットの履歴書が売っていたりwedでテンプレートをダウンロードできますが、特に書きたい項目や目的がなければJIS規格の書類がオススメです。
特に書きたい事はないのに、趣味や特技、自己PR欄が設けられていたりすると埋めるのに苦労します。
応募書類の目的を思い出して下さい。目的に沿わない余計な情報はいりません。履歴書に書いた方が面接に呼ばれると思う事は書きましょう。
一般的な転職や再就職ではJIS規格の項目で十分です。PRできる事は職務経歴書に記載し、職歴が少ない場合などは自己PR書を別に用意した方が効果的です。
JIS規格にこだわる必要はありませんが、一般用や転職用、アルバイト用、第2新卒向けなど様々なタイプがあり、同じタイプでも記入する項目や記入欄の大きさに違いがあります。自分に適したフォーマットを選びましょう。
記入する項目の他に気をつけたいのは学歴・職歴欄の「行数」です。基本は学歴などに10行と職歴に勤めた企業数×3行くらいが目安です。転職3回なら10行+3社×3行=19行あれば良いです。
行数が足りない時や多い時には書き方の工夫で調整できますが、大まかな必要数として考慮して下さい。パソコンで自作したりテンプレートを自分に合わせて修正したりするのも方法の一つです。
なお、企業からフォーマットの指定がある場合はそれが絶対条件です。
A4版やJIS規格、会社独自の様式をダウンロードして使うよう指定される場合などがあります。
指定以外の様式を使用してプラス評価になる事はまず考えられませんので、指定の様式で作成して下さい。
履歴書は手書きかパソコンでもいいのか?
履歴書は手書きが良いのか、パソコンで作成しても良いかについてです。
手書きでも乱暴に書かれた物はNGですが、キチンと書かれた物ならほとんどのケースで手書きが有利です。
手書き・パソコンによる作成について企業への調査結果
ハローワーク旭川の調査
関西就職サポートセンター
比較的最近の調査の「2017リクナビ調べ」
聞き方は異なりますが、いずれの調査でも手書きが好まれる傾向は一致しています。
字を書くのが苦手な方には、下敷き付きの履歴書も販売されています。
縦のラインや文字の大きさが揃っているだけでも随分と履歴書の印象が良くなります。
自分で鉛筆と定規を使って薄く線を入れてバランスをとるのも方法の一つです。インクがしっかりと乾いてから消しゴムをかけましょう。
絶対に履歴書をパソコンで作ってはダメなのか?
先ほどの調査でも、最新のリクナビの調査では「こだわらない」との回答が最も多くなっています。
手書きの履歴書は1字1字丁寧に書いても1カ所でも間違うと書き直しです。特に後半に間違えた時は落ち込みますよね。
1枚作るのに1時間~2時間かかる方もおり、とても労力のいる作業です。
応募する業種によって決めるのもの一つの方法です。
外資系やIT、ベンチャー系はパソコンで問題ない事が多く、むしろパソコンが好まれる場合もあります。
卸し小売、サービスや中小企業では手書きが好ましいとするケースが多いです。
また、応募書類を作成するのが大変な方はパソコンで作成するのもよいでしょう。
手書きで時間をかけて1社応募したものの不採用になるか、パソコンで作成して3社応募して1社面接に進むかではパソコンのほうが効率的です。
パソコンで履歴書を作成する場合の注意点とポイント
パソコンは効率が良い反面、手書きで応募する方と比較して熱意が低いのではないかと思われる可能性があります。
志望動機がネットや書籍などの文例コピーや、具体性のない薄っぺらい内容だとなかなか書類選考を通過できません。
書く手間が少ない分、志望動機をしっかりと書き、やる気や熱意が伝わるよう心がけましょう。
また、文字から応募者の人物像をイメージしたいという採用担当者もいます。
パソコンで作成する場合でも、氏名、住所、連絡先、生年月日の基本情報欄は手書きにすると採用担当者のニーズに近づけますし、手書きの温かみるが出るのでおすすめです。
まとめ
履歴書選びや記入方法については理解できたでしょうか。
個別の相談対応を行う場合は、希望職種や相談される方の状況やご希望に応じてアドバイスをしていますが、基本的な考え方はこれまでに書いた通りです。
自分に適した方法を選択することが最も重要なポイントとも言えますので、書類選考を通過するためにどのような方法を選ぶのかよく検討して効率的・効果的に就職活動を進めていただけたらと思います